いつでもまっすぐ

エリザベート10.20マチネ感想

世の中の皆さん、こんにちは~(^O^)

 

エリザベート行ってきちゃいました~。チケット争奪戦超大変でした~。

2回は見に行こうと思ってたのに、1回しか見れず・・・。

(全滅の人もいるから贅沢は言えないけど)

お花さま観たかったけど蘭乃ちゃん回しか手に入らず・・・。

(蘭乃ちゃんも観たらひれ伏しましたけどね!)

お花さま人気恐るべし・・・・。

 

※ここからはネタバレあります!

キャスト

エリザベート:蘭乃はな

トート   :城田優

ルキーニ  :山崎育三郎

フランツ  :田代万里生

ルドルフ  :京本大我

ゾフィー  :香寿たつき     

少年ルドルフ:加藤憲史郎

 

でした。

 

少年ルドルフに既視感を感じていましたが、まさか加藤清史郎の弟さんだったとは。

お顔はとても似ていました。どうりで。

 

お初にお目にかかります、京本大我くん

 このエリザベートではルドルフ役の古川雄大さんが私の推しの俳優さんで古川さんを見たいと思ってたんですけど、それは去年見たので今年は京本くん見てもいいかなぁと思っていました。もともと興味はあったし。

なのでお花さまが無理でも京本くんは死守!ってかんじでチケット取りました(笑)

そしたらエリザベートDVD発売決定のお知らせ!!!!

 

やっほーーい!!既に全種予約しました\(^^)/

で!す!が!!!DVDには京本くん映らないそうです( ; ; )

ダブルキャストなので2種発売されるんですが、ルドルフだけ古川さんが2種とも映ってるんです( ; ; )

事務所ーーー!!!!!(激怒)

 

こーゆーところ、ほんとこーゆところですよ!!!

いいじゃんねー、せっかくの帝劇ミュージカルなのに!!!ジュニア担の過酷さを体感しましたよ・・・トホホ・・・。

 

まあ、これは何言っても変わらないと思いますので、このへんにしときます・・・。

 

で、肝心の京本くんはというととても素晴らしかったです。

私が見た中日劇場は客席と舞台が近くて、なんとA席で2階後ろから二列目でしたが帝劇や梅芸の2階S席ぐらいで観れるですよ!(たぶん)

 双眼鏡は必須ですが群舞だと丁度いいかなあというところです。

 

歌が上手い!!!華奢な見た目なので声も細そう(失礼)と思っていたんですが、力強く艶のある声でほかの俳優さんにも引けを取らない声量だったように感じました。

 

ダンスもさすが現役Jrだけあって手慣れてました〜。

どーしても古川さんと比べてしまうんですが、ポップスを踊ってきたダンスだなぁと思いました。古川さんはバレエをやってきたのでバレエ畑の踊り方ですし、どっちが良いとか悪いとかじゃなくてジャンルの違いですね。

こういう違いもダブルキャストの醍醐味だと思います。

 

ルドルフ像も古川さんはもうしっかりした大人のルドルフでしたが、京本さんは儚くてモラトリアム真っ只中のルドルフでした。

反逆者役の方と一緒にいるシーンでは、ほかの俳優さんがみんな体格がいいんですよ(笑)スーツメーカーの外国人モデルさんみたいな体格なんですけど、そこに京本くん入ると小柄になってしまうんです。

なおさら守りたい感が出るという。

でも、今の年齢じゃないと出来ないルドルフって絶対あると思うので、今の京本くん見れて良かったなぁと思いました。

今21歳らしいんですけど、これからが本当に楽しみな俳優さんです。

 

終始クールな表情でしたが、カーテンコールで誰かと目が合ったのかな?ちょっとニヤッとしてて可愛かったですね(笑)

 

そして、城田トートとのキスシーン!!!

これは「美しすぎて見たら死ぬ!!!!」と思ったので望遠鏡は使わずに見ました(笑)

あんまりBL的な見方はしない方ですけど、耽美だった~~。ため息が出ます。

これが、城田×古川、井上×京本、井上×古川、とどれも違う雰囲気になったんだろうと思うと、他も観たかった・・。

エリザに縋りつくシーンも京本くんだからハマったと思います。古川さんだと「いい大人なんだから自立しなさいよ!」って思っちゃいますもん(笑)そこは若さの勝利ですかね(^▽^;)

その他役者さん

城田優さん

まず、ビジュアル!!!本当に美しい〜!!

あの外見を100%生かしたキャスティング・・・。

それに加え歌も上手いし堂々とした演技・・・テレビドラマでも数多く拝見してますけど、さすが舞台出身だなあと。ただただ感嘆、という感じです。

 

山崎育三郎さん

テレビ露出も増えてきて勢いのある俳優さんですよね。今主役よりも人気があるんじゃないでしょうか?歌声が甘い!!あの声、みんながメロメロになりますよね。

キッチュやミルクではさすがの貫禄というか、そこだけ山崎さんのひとり舞台でしたもん。圧倒的でした。

「絶頂期」って呼ぶにふさわしいスターぶりでした。

主役が実力のある方なので大丈夫ですが、あわや主役をくっちゃうぐらいでした。いやはや・・・。

 

蘭乃はなさん

前回に引き続き、エリザベート役。

私は去年も蘭乃さん観ててすごいなぁと思ったんですが、、チケキャンとか見ると蘭乃さん回ばかり出回ってて悲しいです(´・ω・`)1回声がひっくり返っちゃって発生の仕方なのか声が苦しそうで心配になりました。そのとき悲しい歌だったので意図的なのかはわかんないんですが。

 

田代万里生さん

フランツ・ヨーゼフ役。エリザベートの旦那さんでオーストリア皇帝なんですが、ハマり役だと思います。

若い青年からヨボヨボのおじいちゃんまで演じ分けるんですが、カツラとメイク早替えしすぎてどーなってるんだろ?と謎です(笑)

エリザベートにどんなに拒否られても死ぬまで愛し続けるという献身的っちゃ献身的な旦那さんで、最後の夜のボートは心打たれました〜(´;ω;`)

(マザコンだったり浮気したりとあちゃーな部分もありましたが笑)

田代ヨーゼフは壮年期に入ってお髭をはやすんですが、テリア犬みたいで可愛いので必見でした♡

 

秋園美緒さん、広瀬友裕さん

秋園さんは単にお芝居が上手くていいなぁ、と今回思った女優さんです。女中頭みたいな役なんですが(言い方が古い笑)しっかりした声で規律正しい感じハマっていました。

広瀬さんはむかーし城田さん古川さんも出ていた「ミュージカルテニスの王子様」に出てて、去年から出演しているということで嬉しい再会でした。(私は子供だったのでDVDでしかお見かけしてないんですが笑)

着実にキャリアアップして感慨深かったです。

テニミュは物語が長いので〇〇編とかでキャストが代替わりするんですが、ちょうど古川さんと広瀬さんは出演時期が被ってたんじゃないかなあ?

そこも含めてみると「かつて青春を共にした仲間と大人になって再会」みたいな感じで涙です(笑)

物語-愛と死の戯れ-

物語は死の概念を黄泉の帝王トートと擬人化していて、トートが少女のエリザベートを愛したとこから始まります。そこからエリザベートが皇后になって死ぬまでの歴史ドラマ的な部分も絡めながら進んでいくんですけど。

トートはエリザベートを愛してくれ、こっち(死の世界)に来てくれと言い続け、その度にエリザは「まだ私は生きる!自由になるの!」って言って突っぱねるんですが、息子(ルドルフ)が死んだ時だけ「私も殺して!死なせて!」って言うんですね、でもトートはそのとき死なせない。(ドS)

ただ悲しみの逃げ場として選んだだけなのでエリザは死をまだ愛してなかったんです。

 

そして、ルキーニに暗殺されるんですが(ここの理由が覚えてない笑)、死はやはり来たるべき時に来るのでしょうね。

コートダジュールでフランツと別れてルドルフ、ゾフィー、フランツの全員が死んでやっと家族からの自由を勝ち取って、精神的にも身体的にも自由になりました。(家族が死んで自由ってのも不謹慎ですが笑)やっと死と向き合うことが出来たのだと思います。今までは王家の束縛から逃れるのに精一杯だったんですから。

私の解釈は「トート(死)を愛する」=「全てから解放され、自由な死の世界を受け入れる」だと思いました。

パンフレットには「トートはエリザベートの宿命的恋人」だと書かれていますが、生きる私たち全員の宿命的恋人です。全員に死は訪れますもんね(絶望)

 

またトートが歌う、「愛のテーマ~愛と死の輪舞~」という超有名な曲の一説にこん詞があります。

お前の愛を勝ちうるまで追いかけよう

どこまでも追いかけてゆこう

愛と死の輪舞

  • 輪舞とは(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典より)

 

輪を描いて踊る舞踊のことで,列形式の舞踊と対比していう。世界各国の民俗舞踊にみられる。中心を設定し輪をなす場合,踊り手が自転するものと,単に循環するものに大別され,また宗教学的には生と死が循環する形式,輪によって包囲される中心部で犠牲が捧げられ輪をつくっている人々が贖罪される形式,神力を中心部から得る形式などに分類される。

 うーん・・・。わかるようなわからないような・・・。

でも、まあ、人が生きるということは愛から生まれ死で終わるのだからそれの繰り返しだし、輪廻転生的な感じなんですかね。その人生の中でどう踊るかは自分次第なのかもしれません。

 

ハプスブルグ家とエリザベートの自我の目覚め 

ハクスブルク家は滅ぶのは仕方のなかったことだったと思います。血を守るため、近親者同士の結婚を繰り返して奇形が生まれてたみたいだし。*1

長年続いてきた王家という後ろ盾にあぐらをかいて時代の流れに乗ることをせず、また、崩れゆく旧体制の兆候に誰も気づかなかった。

だから(物語の中では)内部崩壊して良かったのかなあという気がしています。

 

そしてこれまでの身分制度による封建制度の崩壊があって、日本も明治20年(1890くらい?)あたりから外国から思想が入ってきて多くの文学者が自我というものを小説に書いたように、そのヨーロッパでも1790年くらいからフランスとかで革命がおこり近代の波が生まれ自我が生まれてました。(その辺の年代はミュージカルでも『1789-バスティーユの恋人たち-』や『二都物語』とかレミゼとか名作がたくさんありますよね)

エリザベートがいたハプスブルグ家はその最後のとこにいたのではないでしょうか。最後の王朝、最後の封建制ぐらいじゃないですか?年代的に。

だから、その最後尾にいたエリザベートが自我に目覚める(=近代的になる)ということは近代へ完全移行を意味しているのかなと。ハプスブルグ家が近代に着いていけずに滅びようとしている中、エリザは同じハプスブルグの人間でありながら、脱皮して自我に目覚め、新時代に自分の足で着いていこうとしたのではないでしょうか。

 

・・・とここまでわかったような口ぶりで書きましたが、高校時代は日本史選択でしたしネットの年表を見ながらの想像でしかないので、違ってたら「恥ずかしいやつww」って思ってそっとブラウザを閉じてください(笑)

その他

パンフの写真はいつも通りレスリー・キーさん。2014年くらいから東宝ミュージカルにハマっているんですが、その時にレスリーさんの写真を見て好きになって、いつもパンフは楽しみです。

あと衣装!!!ほんとに豪華!!!女性の貴族の主人公がクンツェ先生は多いのでお姫様衣装がたくさん眺められて良いです♡場面によっても違いますし、階級、年代、時代によってもドレスの型や装飾が違うので、新しい衣装の場面は他のお客さんも望遠鏡ばっ!!と構えてて面白かったです。(私もそのうちの一人)

エリザベートだけでなく、アンサンブルの人達の衣装も観たり忙しいですね!(主役はパンフでも見れるので意外とアンサンブルの人の衣装の方が重要だったり笑)

 

まとめ

 

あーだこーだ書きましたけど、エリザベートで一番好きなのはシルヴェスター・リーヴァイさんのロックとクラッシックが融合した楽曲なんで、ぶっちゃけ話についてはあんまり気にしてないですけどね!(台無し)

「闇が広がる」とかがイントロで流れ始めると、望遠鏡片手に「うおおおおお!!!!キターーーーーーー!!!!」って小さくガッツしてるので(笑)

 

小池修一郎×ミヒャエル・クンツェ×シルヴェスター・リーヴァイのトリオが作る作品は他にも「M!(モーツァルト!)」「レディ・べス」などありますが「エリザベート」はその中でも一番解釈が難しいと思うので逆に気楽に楽しもうと思います。芸術作品として見る方もいらっしゃいますが、パンピーの私はエンターテイメントとして楽しみます(笑)

特に「レディ・べス」は2014年に日本が世界初演をして来年2017年秋に再演が決定しましたのでまた観に行きたいなあと思います。

日劇場は2018年に取り壊されることも決定しているので、もし名古屋公演があるのなら「レディ・べス」が最後の観劇となるかもなので行きたいですね。

 

名古屋来なさそうだけど来て~!!(大声)

 

*1:Wikipedia参照